私の嫌いな経営用語「戦略」

 私は「戦略」という言葉が嫌いです。それは、とても誤解を招きやすい用語だからです。例えば、経営コンサルティングの世界では戦略コンサルティングというと、上流の仕事をするエラいコンサルタントのやる仕事というイメージがあります。また、もともと戦争用語であるため、なんとなくカッコイイというイメージがあるように思います。

 では、「戦略」を正確かつ簡単に説明しましょう。サッカーに例えると分かりやすいです。

 「戦略」とは監督のチーム作りの構想にあたります。他方、試合での作戦は「戦術」といいます。つまり細かなことではなく、勝つことを目的として、経営資源(人、モノ、金)をどのように配分するか、というのが「戦略」の正しい理解です。

 監督のチーム作りの構想のようなもので、具体的には経営資源をどのように配分するかが「戦略」である、ということは分かったと思います。しかし、これだけでは何も分かりません。これは経営をする場合、当たり前にやることで、とてもあいまいな概念だからです。そのため、「戦略」については、いろんな学者がいろんなことを言っています。それらは、主に3つに分類されます。

1 将来構想に関するもの

2 環境とのかかわり方、自社の位置づけに関するもの

3 意思決定や行動の指針に関するもの

 

 つまり「戦略」とは、とてもあいまいなもので、上記3つのいずれかに関係するものと言えます。したがって、「戦略」という言葉に、私はあまり意味はないと思っています。それよりも、各学者が具体的に「戦略」について何を言っているかを理解し、自社にその考え方をあてはめて、自社の将来を想像し、戦略に基づく一貫性のある戦術を実行することに意義があると考えています。